譜めくリスト

譜めくリストとは、文字通り楽譜をめくる仕事をする人のことである。
ピアニストは両手で演奏しているため、楽譜をめくることが難しい。
そのため、せめて本番には、横に譜めくリストがつくことが多い。

先日、ヴィオラに焦点を当てたコンサート「ヴィオラ・スペース」にて、
伴奏の野平一郎先生(作曲家・ピアニスト)の譜めくリストをした。
私は縁あって、これまでにも色々な方の譜めくリストをしてきたが、
手と楽譜を真横で見ながらの仕事からは、得るものが多い。

野平先生は、さすが作曲家、だった。
表現が、曲の分析に基づいていて、説得力がある。
特にゆっくりな曲では、楽譜に細かく和声分析が書き込まれていて、
「こんな大先生でもこんな努力をしてらっしゃるのか・・・」と驚いた。
他にも、低音域のタッチの仕方とか、相手を見るタイミングとか、
言葉では説明しにくいことだが、勉強になることが多かった。

「学ぶ」という言葉は「真似ぶ」からきている、と聞いたことがある。
譜めくリストとして学んだことを、自分の演奏に生かしていきたい。

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